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憤怒!失われし「夫婦愛☆パラダイス」

オットーは会社に連泊で、もう3日間顔を見ていない。徹夜続きで寸暇も惜しんで働いているので、たまの連絡はメッセンジャーしかない。さっき開いたら、ハンドル名の下の表示メッセージが「リポビたん ハァハァ」になっていた。

これを、“オットーってステキ! いつもユーモアを忘れないのね”って惚れ直すか、“そんな小ネタを考えるくらいなら、さっさと原稿を読め!”って呆れるのか…当然、ケイトリンは後者のタイプである。

夫婦愛とオットーのユーモアを考えるとき、ケイトリンは結婚して初めてのクリスマスを思い出す。コインランドリーの上のアパートで迎える、つつましい聖夜…お定まりの骨付きチキンにイチゴのケーキ、スパークリングワインで充分、楽しかった。

あの頃、ケイトリンはロマンチストであった。(今だってかなり夢見るタチだけど、“物事には実現できることと、出来ないことがある”って分かった上でのコトである)。際限のない女のロマンは、ほろ酔いも手伝って、トンでもない方向へと進んだ。

「オットー、ダンスしようよー」、「エー。やだよ、ヤダヤダ!」。「だってクリスマスだよ?恋人たちの聖夜だよ?」、「オレはもう肉を食ったから、クリスマス終わりでいいよ」、「イイじゃ~ん。たまにはさ」。

“ケイトリンはオットーと、思い出になる時間を過ごしたかったんだね”…畳敷きの狭い部屋で踊りたいなんて、いじらしくてビンボーくさくて涙が出そう! かなり強引に隣室へと引きずりこみ、ケイトリンはオットーの手をとった。

言い出して実現したものの、予想よりもかなりロマンチックではなかった。“なんか、白々しくなってきたゾ”。酔いも覚めてきそうな気配…体を数回左、右とスウィングさせていると、次の瞬間、ケイトリンは床に倒れていた。「エッ!?」、「グッ、グフフフフ!!」。

Photoオットーは、柔道の足払いの技をかけたのである。おぼつかない足元をうまく払われ、衝撃もなくスッ転ばされたのには驚いた。「ヒ、ヒドイよ~!」…もう一度オットーの手をとると、今度は間髪入れずに技をかけられてしまった。

「もう、いいッ!」…オットーの狂ったような大爆笑に、ケイトリンの薔薇色の夢は、風前の灯火(ともしび)だ。♪アナタとワタシ、手を取り合って、ウフフフフフフ♪…夫婦愛☆パラダイスは、存在しないと知った瞬間だった。

あまり人に害を与えるコトのないオットーだが、自分のユーモアに溺れるときは、夫婦もへったくれもない。実に楽しそうなのだ。普段、やりこめる立場のケイトリンは、そのムカツキもひとしおなのである!

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