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タイ旅行4日目:「女に安住するべからず」 ~ゴーゴーバーからの警告~

サメット島内を走る車は幌なしのピックアップトラックだ。数人ずつ向かい合って座り、ガタゴト道を行くことになる。時々穴ぼこにはまって軽く飛び上がる以外は、乗客は黙って陽射しに耐えていなくてはならない。ショーンもオットーも顔をしかめながら、大人しくうつむいている。それを向かい側で眺めていたケイトリンは、隣のルーシーに話しかけた。

「信じたくないけど、前のふたりは…付き合ってる感じ?」、「…うん、そうね」、「あたしたちがいなかったら、日本から来たゲイカップルだな」。「やっぱ、ショーンが女役だろうか?」、「いや、ぽっちゃりが女役ってパターンも多いよ」、「じゃ、オットーさんが女か」。

線の細い感じのショーンも、体格のいいオットーも、共通なのは“なで肩”だ。首から肩にかけてのラインが優しいので、禁断の愛の逃避行にはもってこいのカップルに見えてしまうのだ…いや、見えただけではない。12時間後に“ある一線”を超えようとするふたりを、予見していたのかもしれない。何が起こったのか、話すべきだろう。

バンコクに帰ると、“ディナー”と呼ぶにふさわしく、本格的なイタリア料理にワインをたらふく味わった。ハシゴしてドイツビールまで飲んで、ヘロヘロになった頃、口火を切ったのはルーシーだった。「そろそろ、ゴーゴーバーに行こうか!」。「よし、行くか!」…乗ってきたのは、ショーン・ペイだった。“この分野なら、オレに任せてんか~!”という、大阪人らしいノリが感じられ、また得意分野への自信も感じられた。

まずは「女の子がいるバー」に入店、マルガリータを頼んでシートに座ると、何本ものポールに1人ずつ黒ビキニの女の子が立ち、リズムを取りながら指名を待っている。天井はスケルトンで、ミニスカの女の子たちが踊っているのが見える(モチロン、おパンツを見せるようにこうなってるワケ)。…と、ショーンが大発見!「女の子たちの水着、シースルーですわ」…確かに! 微妙に透けるような素材とは…。エロを通り越して、卑猥の確信犯である。

あくまでも“見物”目的の4人は次なる店へ移動、そこは「オカマちゃんのバー」だった。さっきの店と基本的に同じだけど、100%女の子の店よりも清潔感とプロ意識が見られる。間違いなく、ルーシー&ケイトリンより美しい子ばかりなのだ。「ルーシー、あたしたち、女ってコトに安住してた気がしないか?」、「確かにね」。

日本のアイドルそっくりの顔立ちと仕草の少女(少年)は、最強の媚びた視線をコチラに送る。“男どころか女もオトされそう”…クラクラしてると、オットーが言う。「ココは女の子“と”来るトコじゃないよ」。

ルーシーとケイトリンに配慮した紳士的発言のようだが、そうじゃない。オットー、自分がいっぱいいっぱい、パツンパツンになってしまったのだ。ふと思いついて言う。「ルーシー、あたしたち、帰ろう! ショーンとオットーで楽しんでもらおうよ」、「そーだね! あたしたちも男の子を指名できる店とか、行っちゃう?!」。

それまで「モチロン、いつだってルーシーを指名だよ!」などと軽口をたたいていたショーンだが、“男ふたりで楽しめば提案”をすると「うん。そっか」とあっけなく了解したらしい。軽くムカついているルーシーが面白かった。

さて、帰宅してウォッカのカルピス割りとビールをあおって30分…。「ウチのオットー(ショーン)は、どうして過ごしているかしらん」などとカワイク小首をかしげていると…男たちは戻ってきた! 早過ぎるご帰還である。

「早いじゃん?!」、「え、そうかな?」、「何してきたの?」、「何にもしてないよ。指名したけど、何にもしてない。ケイトリンの残したビール飲んで、帰って来たよ」。いろいろ聞いたが、肝心のところは語らない。

ベッドルームに引き取って、さらに食い下がること10分、オットーはようやく吐いた。「『触ってよ』って手を取られたから、ちょっと太ももをサワサワした。本当にキレイな人だからボーッとなったんだけど、理性が“コイツは男なんだ”って言うんだよ。で、このままだと頭がおかしくなりそうで、どうにかなっちゃいそうだったから…」。

「フムフム、なるほど。カミングアウトしそうになったわけだね。オットー&ショーンは」、「そんなコトないよ」、「いやいや、サメット島のふたりを見ててね…なるほどね。道理でね。素質はあったわけだから」、「エ~ッ!」。

…一線を越えず、お互いに目覚めちゃった★ケハイもないので一応、ひと安心である。でも、“男と女の性なんて、欲望の前には紙一重”…そんな怪しい世界を垣間見せてくれたゴーゴーバー・ナイトだったのである。とにかく、一度訪れてみるといい。踏み出してしまった人を馬鹿にすることなんて、到底できない世界である

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