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タイ旅行5日目:世界遺産・アユタヤ~贅沢なバンコク最後の夜

前日のケガレを落とすため(?)、仏塔立ち並ぶ世界遺産・アユタヤを訪れる。運転手付きの乗用車をチャーターしたので、ルーシーとオットーと3人、気が置けなくていい。…いや、でもケイトリンはちょっとビクビクしていたのだった。“タイ人の運転手さん”にである。

乗り物酔いするケイトリンは、車や電車のなかで大変お行儀が悪い。靴を脱いで横座りしたり、前の座席の背のあたりに足をひっかけたりして、リラックスするクセがある。アジアの電車のなかなど、マナーもへったくれもなかったりするので、ますます気が緩んでしまうのである。

昨日のサメット島の帰りの車でもそうだった。サンダルを脱ぎ、ドアの側面に足を投げ出してオットーとしゃべっていたら、運転手さんがチラチラこちらをうかがう。“何じゃらほい?”と思っていたら、「No foot !」と注意されたのである。恥ずかしさと驚きで気が動転するが、すぐに謝って後は行儀よくしていた。

タイでは足の裏は不浄のものとされていると聞いてはいた。でも、どの程度で“一線を超える行為”になるのか分からない。人にもよるだろうし、“今日の運転手さんには怒られないように…”、緊張が細い糸のように、ピン!と張っていたのである。

P1000858 バンコクから1時間半くらいで、アユタヤの市街に到着する。緑の芝生が広がり、レンガ作りの仏塔がそこかしこに姿をあらわしている。車の往来が少なく、観光客を乗せたゾウが水辺をゆっくり歩く様子も、熱帯らしいのどかさである。

ベトナムに住んでいた頃、世界遺産のハロン湾に行ったことがあるが、整備が行き届かず乱雑で、ウンザリしたことがあった。便器もないようなトイレに、何キロも付きまとう物乞いの子供、ゴミが浮く岸辺から絶景ポイントに行ったところで、テレビで観るような素晴らしさは感じられないのである。その点、アユタヤは良い環境が保たれているので、そこにまず感心してしまった。

初めてゾウに乗り(意外に揺れが少ない。ラクダに乗ったときのほうがずっと怖かったのを思い出した)、寺院にお参りする。仏様には蓮のつぼみや線香を捧げるが、珍しいのは金箔だろう。60円ほど払うと紙に挟んで数枚くれるので、それを仏様の体にくっつけるのだ。ベットリした粘着剤がかけられて、はがれないようにしてあるが、頭とか胸のような人気の箇所はうまく付かない。あちこちに金片が飛び散り、みんなの足の裏がキラキラしているのが面白かった。

日本のような棒を引くおみくじもあり、観光地らしく英訳もされている。吉とか凶じゃなく、隠喩を織り交ぜた未来予想になっていて、結構キビシイ内容である。オットーは「何だよ、何にもうまくいかないジャン!」とお告げに悪態をついていた。

おみくじ代は一律で取らず、“あなたの思う額を入れて下さい”という箱があるのみ。“本来、お布施ってこういうモンだよなあ”と、またまた感心する。日本だとお賽銭は小銭が当たり前だが、タイの人々は高額紙幣を捻出し、長時間の祈りを捧げる。「同じ仏教徒ですね」などと、軽々しくは言えないのである

P1000860 アユタヤの遺跡のほとんどはレンガの仏塔で、最初は熱心に写真を撮っていたオットーも、飽きてしまったらしい。「日常をアーティスティックに切り取るんだよ」などと言いつつ、ワケの分からない写真を撮り始める。

オットーの最近の“アートな作品”は、ケイトリンの「下から二重アゴ」、「水着からはみ出すワキのお肉」、「疲れきった深夜の化粧崩れ」などで、“美しくも楽しくもない”のが特徴である。今回は、ルーシーとケイトリンの後ろ姿で、「日本人女性のたくましいお尻に、インスピレーションを得た」と語るが…巨匠、そろそろイイ加減にして欲しいものである。

日本人街跡や山田長政の記念碑を見物し、バンコクに戻ったのは夕方5時…今日はバンコク最後の夜なので、飛びっきりのオシャレをして出かけることにする。ショーンも合流して、北京ダックに紹興酒のディナー、ステートタワーの64階のバー「The DOME」に繰り出し、カクテルで乾杯した。

これだけの高層階でオープンバーというのは、本当に贅沢! 眼下の夜景は言わずもがなの美しさだ。ライトアップされた白いドームに立ち、夜風がドレスの裾を吹き上げるたび、ハリウッド女優のようなゴージャスな気分にさせられる。「仕事が終わったあとにここに来ると、『ああ、あたしは世界を征服した~!』って感じの開放感に浸れるのよね」、ルーシーはそう言っていた。

「うちの11階からの景色とはさすがに違うね」…オットーの一言で現実に戻る。そう、ケイトリンは2週間の長い旅から明日、日本に帰るのだ。「何か、実感が湧かないな…」。日本の今頃は11時過ぎ…ビール片手に夕飯の仕度をしている“いつもの自分”がいるはずだ。でもそれが思い浮かばなくなるほど、体も心もタイで“暮らし”を始めていたことに気づいたのだった。旅していて寂しくなるのは、こういう時である。

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