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失われぬロマンチシズム ~オットーの真価~

春来たる 新しいシャツ オットーに」…ふふふ、文頭からキマってしまった。ケイトリンは、多少寒くても、やせ我慢しても、いち早く春服に切り替えたいって思うタイプだ。オットーも、これには異論を唱えないので大変助かっている。一年中、“肉ジャン”着用でポカポカだから、まったく問題ないみたい。

昨晩、洗いざらしのシャツを捨てる作業をしていたときのこと。ベッドに入って本に没頭するオットーに「これはどうする?」、「もうこれは2年は着てないんじゃない?」って話しかけながら選別していた。ケイトリンは思い切りがいいほうだけど、オットーは“破れてなければ、まだイケる”って感じなので、全然捨てられない。悪いことに、気に入ったヤツほど繰り返し着てるから、ボロいものほど残ってしまうんだよね。

「じゃ、このJ.Crewの麻のシャツは捨てるよ」。水色のラインが細かい格子になっている、優しい風合いのシャツで、オットーがとっても気に入ってるのは知ってる。でも、古くなった麻のヨレヨレ感は何とも言えず貧乏臭くみえるからね…。押し問答の末、捨てる許可をもらったときはホッとしたが、初めて本から目を上げて、オットーは言った。

このシャツ、君とデートするから買ったんだよ」。「うそー?」。「ホントだよ。立川のデパートで買ったんだもん」…ケイトリンはある光景を思い出した。5年前、ふたりで初めての旅行をしたときのこと。季節は5月で汗ばむ陽気、ケイトリンは半袖のポロシャツで待ち合わせの場所に立っていた。向こうから走ってくるオットーが、思い出にインパクトを残した一光景。「おおっ!?」、目をパチクリさせてしまったのだった。

明るいオレンジ色の、古着屋系のTシャツを着、その上に羽織っていたのが例のシャツ。シワシワで、Tシャツと全然合ってなかったから、「ヘンだよ」って言った記憶がある。「でも、着たかったんだよ」…オットーは、そう答えていたっけ。今よりも随分若くて、ヒゲもなかった。初めての旅行で、らしくもなくノリノリだったかもしれない…何だかとってもオットーが愛おしくなった。

ケイトリンは思う。女のほうがロマンチストだなんて、大間違いだ。確かに思い出や記念日に甘美なものは感じるけれど、それに寄り添う即物的なものに、どんどん侵食されていってしまう。“少女時代はそうじゃなかったのに”…ケイトリンは時々、オットーの失われないロマンチシズムに驚き、羨望するのだった。

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コメント

ちょっとー、ウチとすごく似すぎです。
うちのダンナもお気に入りばかりきるから
クタクタになるのも早いし、
Tシャツなんか首のところが少々破けてても
平気で着てます。家の中だけですけどね。
ケイトリンさんにすごく共感しました。

投稿: ひろみ | 2008年3月12日 (水) 22時36分

ひろみさん、コメントどうもでーす! ホント、お気に入りばかり着られると困りますよねえ。あたしは横着なオットーの性格を見越して、洋服ダンスのいちばん目立つところに、“そろそろこっちも着たら~”って洋服を入れるんですが、見事にスルーされてます(笑)。こういうとこはマメなんですね。次なる仕掛けを考案せねば…。

投稿: ケイトリン(管理人) | 2008年3月14日 (金) 03時21分

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