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妖怪ふたたび

戯(たわむ)れに、暗闇から「バア~ッ!」と出てくる夫。「キャッ!」ってな感じで叫ぶ妻。「も~、驚かせないでよー」、ちょっと怒ってみせる妻に夫が笑いながら謝る「ゴメン、ゴメン」…イイ感じじゃないですか。ケイトリン、こういうの嫌いじゃない。ただし、登場人物がオットー・ファラウェイ・マウンテンであれば、事情はちょっと違うんだ。

「俺、寝るよ」、そう言ってオットーは寝室に行く。ケイトリンはトイレに行ってから、さあ寝るぞとベッド見るが、誰もいないことに気づく。「ちょっと、オットー、どこにいんの??」。広い部屋ではない、6畳間である。カーテンに隠れるのが関の山だろう。闇にぼんやり浮かび上がる白いカーテンに目をやるが、何のふくらみもない。

“ちょっと狭いけどクローゼットかな”…オットーの丸々とした腹を思えば、そこしかないと思う。部屋のなかに歩みを進めた瞬間、足元にわだかまっていた黒い闇のかたまりが、ぬっと立ち上がる! 「ギャアアアアアア~~~!」…もちろんオットーであるが、白目だけが暗闇に浮かんでたのである。黒目はご丁寧にも、まぶたのなかにしまってあるらしい。

「グフッ、グフグフッ」…白目の妖怪は、自分に自分でウケているようだ。“真夜中の多世帯マンションで叫び声をあげてしまった”、“それじゃなくとも、ウチ、変わってると思われてそうなのに”…妖怪の妻・ケイトリンは、妖怪を抹殺することに決めた。無防備な腹にパンチ、「コノコノォ~」みたいなテンションではなく、10キロの米を運べる右手に主婦魂をこめてパンチした。

…妖怪の断末魔が虚空を切り裂いた、とかカッコよくいきたいところだが、実際はものすごくケイトリンが怒ったというだけでおしまい。いや、我が家はマジでご近所におかしな家だと思われてるんだろうなー。お歳暮代わりにポンカンを配ったから、ちょっとは好意をもってくれてるといいけど。ま、配ったのは妖怪・オットーなんだけどね。

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